キャットフードの添加物(合成着色料)
合成調味料は化学合成した色素で、食品や化粧品に使用されています。
食品に使用されているのは、おいしそうに見せるためなのです。
しかし、猫は色の認識能力は人間ほど優れてはいません。
猫が食べ物に関心を持つのは見た目ではなく匂いや味です。
ですから、猫には食べ物の色付けは意味を成しません。
着色されていておいしそうだと感じるのは猫ではなく飼い主の方です。
合成着色料は人間にとっても健康に害を及ぼす可能性があるものです。
体の小さな猫にはなおさら危険なものと言えます。
キャットフードに使用される主な合成着色料
食用タール色素:以前は石炭由来のコールタールが原料でしたが、コールタールに発がん性が認められ、現在は石油由来のナフサが原料となっていますが、名称は変わっていません。
○色●号という表記のものを指します。
日本で使用されているものは安全性が認められていますが、海外では危険性が指摘されているものもあります。
赤色着色料
人間の食品(かまぼこやなるとなど魚を加工した食品や紅しょうが、福神漬け、たらこ、ソーセージ、和菓子、洋菓子など)に多く使用されています。
キャットフードには主に赤色3号、赤色40号、赤色102号、赤色105号などが多く使用されます。
しかし、大量に摂取した場合に発がん性やアレルギーやじんましんの原因になると指摘されており、甲状腺機能障害、腎機能低下、心臓肥大、赤血球やヘモグロビンの減少が見られたという報告もあります。
そのため、アメリカやヨーロッパの国々では使用が禁止されているものがあります。
また、イギリスでは注意欠陥・多動性障害(ADHD)の子どもに悪影響を及ぼすと指摘され、使用されていません。
黄色着色料
お菓子やかき氷のシロップ、漬け物、数の子やウニなどの魚卵の着色に使用されています。
キャットフードには黄色4号や黄色5号が多く使用されます。
しかし、発がん性やアレルギー、じんましんや喘息を引き起こす可能性があります。
赤色着色料同様に、欧米諸国では使用が禁止されており、イギリスでは注意欠陥・多動性障害(ADHD)の子供に悪影響があると指摘され使用を禁止しています。
青色着色料
駄菓子屋のジュースなどに良く使用されます。
また、医療機関で検査試薬としても使用されています。
主に青色1号や青色2号などがキャットフードには使用されています。
動物実験で皮下注射により発がん性の疑いや染色体異常、発がん性、アレルギー、遺伝子の損傷が報告されている一方、経口摂取では発がん性は認められず、安全性に問題はないとされています。
実際医薬品に使用されているため、他の合成着色料より安全と言えるかもしれませんが、海外では使用を禁止されている場合が多いため、摂取しないに越したことはないでしょう。
ここで挙げた健康被害は人間に起こった事で、猫の合成着色料の長期摂取で起こる健康被害については詳しくは解明されていないようですが、動物実験で発がん性が認められています。
しかし、日本では安全かどうか確認したうえで使用していますから、必ずしも人や動物に健康被害が起こるわけではありません。
実際キャットフードに合成着色料を使用することが認められています。
ただし、100%の安全性が保証されているわけではないので、過剰に摂取しないことを心がけましょう。
体に合わないと感じたら摂取を控えることも大切です。
着色料は不使用のものがおすすめ
着色料を使用したキャットフードは多く販売されていますが、もちろん不使用のものも多く販売されています。
人間から見れば、茶色や灰色がかったフードはおいしそうに見えないかもしれませんが、猫にとって大切なのは栄養バランスに優れ、危険な添加物が含まれていないものです。
猫好みの匂いや味がすれば猫は喜んで食べてくれますから、見た目より安全性を考えてあげましょう。
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