原産国と原産地は違う
私たちは食品を購入する際どの国でつくられたものかに注意を払います。
キャットフードも同様に産地を考慮します。
食品には「原産国」または「原産地」という表示がされています。
どちらも同じものを指す言葉のように思えますが、実は意味が違います。
私たち人間そしてペットの「食」に関わるものですが、食品表示についてすべての人が正しく認識しているわけではありません。
安全性や品質の良いものを選ぶには、この表示についても理解している必要があります。
原産国とは
食品を最終的に加工・製造した国のことを指します。
例えば原材料の産地が海外であったとしても日本で加工した食品ならば原産国は日本になります。
加工をいくつかの国で行った場合、二次加工(実質的な変更)を行った国を原産国とします。
つまり、原産国が日本と表示されていても原材料は国産であるとは限りません。
また、日本で最終的な加工をする前に海外で何らかの加工がおこなわれた可能性があります。
原産地とは
食品の製造に使用する生鮮食品が生産された場所(産地)のことです。
ですから食品を製造する国ではなくその食品の原材料の産地を示すものです。
例えば日本で製造したキャットフードでも、そのフードに使用されている原材料がタイだとしたら、原産地はタイになります。
日本では生鮮食品は精肉を国産と表示できますが、青果、鮮魚は国産の場合都道府県名の表示も必要になります。
ちなみに、水産物の場合はその原材料を確保した漁港名や水域名を表記することがあります。
加工食品は原料原産地という表示がされます。
原産地の表示は少し複雑で、畜産物は生育途中で生育地が変わることがあります。
その場合、原産地の表記は生育期間が長い地域を表示します。
水産物は漁港名、水域名の表示はもちろん、船籍によって国産か外国産か表記が変わります。
このように似たような言葉でも意味には大きな違いがあります。
飼い主である皆さんがキャットフードを購入する際、どの国で製造したかに着目するなら「原産国」の表示を見ます。
原材料の産地が気になるなら「原産地」の表示に注意を払うことでしょう。
たとえ国産のキャットフードだとしても、製造が衛生環境に不安のある場所で行われていたり、原材料が食品の安全性に対する意識の低い地域で生産されていたりしたら、不安になりますね。
「原産国」や「原産地」を意識して、飼い猫の健康のために品質の良いキャットフードを選びましょう。
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