キャットフードの原材料(魚)
キャットフードの原材料には魚がよく用いられています。
確かに猫には魚というイメージがありますね。
しかし、世界的に見るとキャットフードに使用される材料でメジャーなのは肉になります。
では、魚がキャットフードによく使用されるのはなぜでしょうか。
魚が使用されるメリット
猫は元々狩りをして鳥やネズミなどの小動物の肉を食べていたため、本来魚は食べていませんでした。
しかし日本では魚がよく食べられていたので、猫も魚を食べるようになったと言われています。
海外では猫の主食は肉です。
とはいえ魚には優れた栄養素がたくさん含まれています。
1.動物性たんぱく質
たんぱく質には植物性と動物性の二種類があり、猫にとって重要なのは動物性たんぱく質です。
動物性たんぱく質は身体の組織を構成する重要な栄養素であり高脂肪高カロリーで肉食動物にとって消化しやすい成分です。
魚には動物性たんぱく質が豊富に含まれています。
2.必須アミノ酸(タウリン)
猫はタウリンを体内で生成できないため必須アミノ酸とされており、食事でタウリンを摂取する必要があります。
タウリンには血圧の上昇を抑え、動脈硬化や脳卒中を防ぐ働きがあります。
魚にはタウリンが豊富に含まれています。
3.低アレルゲン
猫は、穀物はもちろん鶏肉や豚肉、牛肉などの肉のアレルギーを起こすこともあります。
それに比べ魚特にサーモンなどの白身魚は低アレルゲンですから、肉のアレルギー持ちの猫におすすめです。
青魚の場合アレルギー反応が出ることがあります。
飼い猫の体調に合うものを選びましょう。
4.DHA(ドコサヘキサエン酸)・EPA
魚といえば思い浮かぶ栄養素がDHAですね。
血液をサラサラにする効果があり、猫の毛並みを良くし、皮膚病の予防に役立ちます。
また、記憶力を高める効果もあります。
しかし酸化しやすいという弱点もあるため、抗酸化作用のあるビタミンEを同時に摂取することで酸化を防ぐとよいでしょう。
キャットフードにビタミンEが含まれているか確かめてみましょう。
魚の注意点
キャットフードに使用される魚はマグロやカツオなどの青魚が多いですが、青魚には不飽和脂肪酸が多く含まれています。
不飽和脂肪酸は過剰摂取により黄色脂肪症(イエローファット)を引き起こす可能性があります。
黄色脂肪症は猫の皮下脂肪が炎症を起こし腹部にシコリが出来ます。
他にも歩き方がぎこちなくなったり患部を触られることを拒否するなどの症状が現れます。
ですから青魚を使用したキャットフードを与える場合は、不飽和脂肪酸の酸化を抑えるビタミンEが添加されているかを確認してください。
また、魚が主成分のキャットフードとばかり与えないよう注意しましょう。
肉と魚をバランスよく摂る
魚には栄養素が豊富に含まれていますが、不飽和脂肪酸も多く含まれています。
それに比べ肉は消化性の高いたんぱくや脂肪が含まれています。
ですから、肉が主成分のキャットフードと魚が主成分のキャットフードをバランスよく摂ることで十分な栄養が補給できます。
また、猫がキャットフードに食べ飽きることも防ぐことができます。
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